【保存版】プラチナの加工特性|用途例も紹介
- 「プラチナの加工って何が大変なのかな?」
- 「プラチナの特徴ってなんだろう?」
このような悩みを解決できる記事となっています。
ご紹介する「プラチナの加工特性」を読むと、なぜ優れているかわかります。
まずは「プラチナの概要」を解説しておりますので、ぜひ読み進めてみてください!
この記事の監修者

藤原 弘一
1986年(有)藤原鉄工所(現フラスコ)入社、1992年代表取締役就任。
時代のニーズに適合した最新鋭設備と長年蓄積した職人技的加工技術を融合させ、顧客の信頼を築いた会社。
保有資格:司法書士、行政書士、宅地建物取引主任者、2級小型船舶、4級無線技士

目次
プラチナとは

プラチナは、上品な白さが光る貴重な金属として知られます。日本では「白金」とも呼ばれております。
希少な金属であるプラチナは、「レアメタル」と呼ばれる種類の一つです。金の年間採取量が約3,000トンに対し、プラチナは約200トンと少量です。
地球にあるプラチナの埋蔵量は限られており、希少価値が高いです。市場では、このような背景からプラチナは高額で取引されています。
プラチナの加工特性

プラチナは宝飾品として広く愛用されるだけでなく、工業分野でも重宝される素材です。加工には高度な技術が求められますが、優れた特性を複数持ち合わせております。
プラチナは非常に高い耐熱性を誇ります。ずっしりとした重みがあり、安定性が高いため、長期間美しい輝きを保ちます。また、粘り気があり、しなやかに形を変えられるのも魅力です。
加工のしやすさ、変質しにくい点から、プラチナはジュエリーに最適な素材と言えます。ただし、耐久性がやや劣る点は留意すべきでしょう。
プラチナは希少性が非常に高く、純度が高いほど価値が増します。しかし、純度が高くなると柔らかさが増し、傷つきやすくなるため、ジュエリーを作る際は他の金属を混ぜて強度を高めるのが一般的です。
プラチナの特徴

プラチナは、その美しい輝きと希少性から、多くの人々を魅了する貴金属です。以下に、プラチナの主な特徴をまとめました。
輝き
プラチナは、他の金属にはない、自然で上品な白い輝きを放ちます。
この独特の輝きは、プラチナが「白金」と呼ばれる所以でもあります。
変化しにくい
プラチナは、非常に安定した金属であり、変色や変質が起こりにくいという特徴を持ちます。
汗や日常的な環境変化にも強く、長期間美しい状態を保つため、結婚指輪などの素材として人気があります。
王水以外では溶けない
多くの金属は酸に溶ける性質を持ちますが、プラチナは非常に安定しており、「王水」と呼ばれる特殊な酸にしか溶けません。
この特性は、プラチナの耐久性と安定性を示しています。
耐熱性
プラチナは融点が非常に高く、熱に強いという性質を持ちます。
この耐熱性は、工業用途においても重要な特性です。
高い価値
プラチナは産出量が限られており、希少性が高いため、非常に価値のある金属として取引されています。
加工の難しさ
プラチナは純度が高いほど柔らかく、傷つきやすいという性質があります。
そのため、宝飾品などにする場合は、他の金属を混ぜて強度を高めることが一般的です。
高い密度
プラチナは非常に密度が高く、ずっしりとした重みがあります。
この高い密度は、プラチナが自然界に存在する元素の中でも特に重いことを示しています。
プラチナの用途例

プラチナの用途例は以下のとおりです。
- ハードディスク
- 医療分野
- 燃料電池
- 自動車排気ガス用触媒
順番に解説します。
ハードディスク
ハードディスクの記録層には、プラチナが磁気ヘッドの一部として組み込まれています。
プラチナの優れた磁気特性は、データ保持能力を高める上で非常に重要な役割を果たします。
具体的には、プラチナを用いることで、磁気ヘッドの感度と安定性が向上します。この結果、より小さな磁気領域に情報を記録できるようになり、ハードディスクの大容量化に貢献しているのです。
プラチナは、その高い磁気特性と安定性から、データストレージ技術の進化に不可欠な素材と言えるでしょう。
医療分野
医療分野において、プラチナは人体に優しい素材として広く活用されています。
例えば、ペースメーカーやカテーテルといった医療機器には、プラチナ製の電極が使われています。プラチナは体液に触れても酸化せず、金属アレルギーのリスクも低いことから、体内に埋め込む医療機器の素材として適しています。
また、プラチナは一部の抗がん剤にも含まれており、がん治療にも貢献しています。
このように、プラチナはその安全性と耐久性から、医療分野において重要な役割を果たしています。
燃料電池
プラチナは、未来のエネルギー源として注目される燃料電池の電極板にも適した素材です。
プラチナは腐食しにくい性質を持つため、燃料電池の電極に用いることで、効率的かつ安定的な発電が可能になります。
この特性は、燃料電池車や産業用発電など、水素エネルギーの活用において重要な役割を果たします。
しかし、燃料電池の電極板には大量のプラチナが必要となるため、コストが高くなる点が課題です。
自動車排気ガス用触媒
プラチナは、環境保護にも貢献する重要な役割を担っています。
自動車の排気ガスに含まれる有害物質を、二酸化炭素や窒素などの無害な物質に変換する触媒として、プラチナが使用されているのです。
具体的には、マフラーと呼ばれる排気装置の内部をプラチナでコーティングすることで、触媒としての効果を発揮します。
このプラチナ触媒は、特にディーゼル車やガソリン車において、排気ガスを浄化し、大気汚染を低減するために不可欠な技術です。
まとめ
プラチナは、美しい白い輝きと希少性が魅力の貴金属です。宝飾品だけでなく、様々な産業分野でも活躍しています。
プラチナの主な特徴
- 美しい輝き: 上品な白色光沢
- 高い安定性: 変色・変質しにくい
- 優れた耐久性: 熱や酸に強い
- 希少性: 産出量が限られる
プラチナの主な用途
- 宝飾品: 結婚指輪などに人気
- 工業製品: ハードディスク、医療機器など
- 自動車: 排気ガス浄化触媒
- エネルギー: 燃料電池
加工には高い技術が必要ですが、プラチナはその優れた特性から、現代社会に欠かせない貴重な資源です。
株式会社フラスコでは、昭和48年の創業依頼、一般産業用機械部品の設計・製作・組立をはじめ、チタンやタングステン、ジルコニウムなどの金属加工を行なってきました。
時代にニーズに合わせ、最新鋭の設備と創業から約40年間培った、難削加工を可能とする職人の加工技術で様々な製品を生み出しています。
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