【初心者にもわかる】金属加工とは?種類・流れ・依頼のコツをプロがやさしく解説!
金属加工とは、金属という素材を目的の形に加工する技術のことを指します。
自動車や建設、家電、航空、医療など、あらゆる産業で活用されており、私たちの暮らしを支える“ものづくり”の根幹ともいえる技術です。
とはいえ、金属加工と一口にいっても「どんな種類があるのか?」「どんな流れで進むのか?」「業者に依頼するには何が必要なのか?」など、初めての方にはわかりにくい部分も多いでしょう。
本記事では、金属加工の基本から加工方法の種類、それぞれの特徴、実際の加工プロセスや業者選びのポイントまでをわかりやすく解説します。
これから金属加工を依頼したい方や、基礎知識を押さえておきたい方にとって、必ず役立つ内容です。
この記事の監修者

藤原 弘一
1986年(有)藤原鉄工所(現フラスコ)入社、1992年代表取締役就任。
時代のニーズに適合した最新鋭設備と長年蓄積した職人技的加工技術を融合させ、顧客の信頼を築いた会社。
保有資格:司法書士、行政書士、宅地建物取引主任者、2級小型船舶、4級無線技士

目次
金属加工の基本|どんな産業でも必要な技術
金属加工は、製造業や建設業をはじめとした多くの産業で欠かせない基盤技術です。素材である金属を目的に応じて加工し、製品や部品として機能させる重要な工程です。
金属加工の定義と目的
金属加工とは、金属材料を削ったり、曲げたり、接合したりして、所定の形状や機能を持つ部品や製品を作り出す技術のことを指します。
目的に応じて精密さや耐久性、軽量化などが求められ、それに合わせた加工方法が選ばれます。
たとえば、自動車のエンジン部品やスマートフォンの筐体、建設資材など、私たちの生活のあらゆる場面で金属加工品が使われています。
加工の精度や効率は、製品の品質と直結するため、ものづくりの根幹を支える重要な役割を担っています。
金属加工が使われる主な業界
金属加工は、多種多様な業界で活用されています。
代表的な例としては、自動車業界、建設業、家電・電子機器産業、航空・宇宙産業、医療機器産業などが挙げられます。
自動車ではエンジンや車体のパーツ、建設では鉄骨や配管、電子機器では精密な筐体や放熱部品など、用途は広範です。
業界ごとに求められる精度や強度、コスト要件が異なるため、それぞれに適した加工技術や素材選定が必要になります。
近年では、環境配慮型の加工や軽量化を目的とした新素材の加工も注目されています。
金属の種類と特徴(鉄、アルミ、ステンレス、銅など)
金属加工に使われる素材は多岐にわたりますが、代表的なものとして「鉄」「アルミ」「ステンレス」「銅」があります。
鉄は加工性・強度・コスト面に優れ、最も広く使用される素材です。
アルミは軽量で耐食性が高く、自動車や航空機、建材などで活用されています。
ステンレスは錆びにくく衛生的で、医療機器や食品機器などに適しています。
銅は電気伝導性・熱伝導性に優れ、電線や配管、電子部品に使われます。これらの特性を踏まえて、目的に応じた最適な金属素材を選定し、加工技術と組み合わせることで、品質の高い製品が実現されます。
金属加工の主な種類と特徴

金属加工にはさまざまな方法があり、目的や素材に応じて使い分けられます。ここでは代表的な加工方法とその特徴について解説します。
切削加工(旋盤・フライス盤など)
切削加工は、刃物を使って金属の不要な部分を削り取り、目的の形状に仕上げる加工法です。
旋盤加工では金属を回転させながら刃物で削り、円筒形状の部品を作ります。
フライス加工では工具側を回転させながら加工し、平面や溝など複雑な形状も可能です。
高精度かつ美しい仕上がりが求められる部品に適しており、自動車や機械、精密機器など幅広い分野で使われています。
一方で、加工速度は比較的遅く、材料のロスが出やすいという特徴もあります。
塑性加工(圧延・鍛造・絞り加工など)
塑性加工とは、金属に強い圧力を加え、材料を変形させて目的の形状に整える加工法です。代表的なものに圧延(ローラーで薄く延ばす)、鍛造(ハンマーなどで叩いて成形)、絞り加工(円筒形や容器状に成形)があります。
切削と異なり、材料を削らずに成形するため、無駄が少なく、強度の高い製品が得られるのが特長です。航空・自動車・建築業界などで多く活用されています。
ただし、専用の金型や設備が必要なため、初期コストがかかる点には注意が必要です。
接合加工(溶接・ろう付け・接着)
接合加工は、複数の金属部品を一体化するための加工方法です。
主に溶接、ろう付け、接着の3つに分類されます。
溶接は金属を加熱・融解して接合する方法で、高い強度と気密性が得られます。ろう付けは母材を溶かさずに中間金属(ろう)で接合するため、精密機器や電子部品に適しています。
接着は専用の接着剤で接合する方法で、異種金属や樹脂との接合にも対応可能です。接合方法は部品の用途や強度、耐熱性の要件によって使い分けられます。
表面処理(メッキ・塗装・熱処理)
表面処理は、金属製品の耐久性や外観、機能性を向上させるための加工です。
メッキ処理では金属表面に別の金属をコーティングし、耐食性や装飾性を高めます。
塗装は防錆・美観のほか、製品識別にも用いられます。熱処理では焼き入れや焼き戻しを行い、金属の硬度や靭性などの機械的性質を調整します。
これらの処理は、製品の使用環境や求められる性能に応じて選ばれ、最終的な品質に大きく影響します。特に機械部品や工具、屋外使用製品では不可欠な工程です。
最新の加工技術(レーザー加工、3Dプリンタなど)
近年では、従来の機械加工では難しかった形状や素材にも対応できる最新技術が注目されています。
レーザー加工は、高出力のレーザー光で金属を精密に切断・穴あけ・彫刻する技術で、高速・高精度な加工が可能です。
一方、3Dプリンタ(金属積層造形)は、金属粉末をレーザーで溶かしながら積層して形状を形成する方法で、従来にない複雑形状や軽量構造の部品製作を可能にします。
これらの技術は航空宇宙、医療、試作開発などの分野で急速に普及しつつあり、今後のものづくりを大きく変える可能性を秘めています。
金属加工の流れ|依頼から納品までのプロセス

金属加工は、依頼してすぐに完成するものではなく、いくつかの段階を経て製品が納品されます。ここでは一般的な加工の流れを紹介します。
図面・設計の確認
金属加工の第一ステップは、依頼者が用意した図面や設計情報の確認です。
加工業者は、寸法、公差、材質、使用目的などを細かくチェックし、実現可能かどうかを判断します。
図面がない場合でも、簡単なスケッチや口頭の説明から形状を起こしてくれる業者もあります。
この段階でのすり合わせが不十分だと、後工程で不具合が発生しやすくなるため、細部まで丁寧な確認が重要です。
必要に応じて、3Dデータやサンプルの提供を求められることもあります。
材料調達
設計内容が固まったら、次は加工に使用する材料の調達に入ります。
金属の種類やサイズ、数量は、製品の性能やコストに直結する重要な要素です。
加工業者が独自に材料を仕入れる場合もあれば、支給材を使用するケースもあります。
また、特殊な素材や規格品を使用する場合は、納期が長くなることもあるため、スケジュール管理も求められます。
必要な材料が手配できて初めて、実際の加工工程に進むことができます。
加工・組立・検査
材料が揃ったら、いよいよ加工工程に入ります。
設計図に従い、切削・曲げ・溶接・穴あけ・表面処理など、必要な加工を順に行います。加工後は、部品単体の精度確認や機能検査が行われ、不良品がないかを厳しくチェックします。
さらに、複数の部品からなる製品であれば組立作業も実施され、完成品としての仕上がりが評価されます。精密な製品ほど、この検査工程の重要度は高く、検査記録や報告書を求められることもあります。
納品・アフター対応
加工・検査が完了したら、完成品は梱包され、指定の納期と場所に納品されます。
納品方法や梱包形態は、製品の性質や輸送手段に応じて最適化されます。納品後に万が一、不具合や寸法違いなどが見つかった場合は、修正対応や再製作が必要になることもあります。
信頼できる業者であれば、納品後のアフターサポートも手厚く、不具合対応や再注文時の柔軟な対応が期待できます。こうした姿勢も、業者選びの重要な判断材料となります。
まとめ
金属加工は、製品の性能や品質を大きく左右する重要な工程です。
切削・塑性・接合・表面処理といった多様な加工方法があり、目的や素材に応じて最適な技術が選ばれます。
また、依頼から納品までには、設計確認や材料調達、加工・検査など複数の工程を経るため、信頼できる加工業者との連携が欠かせません。
この記事で紹介した内容を参考にすれば、金属加工に関する理解が深まり、スムーズな業者選びや依頼につなげることができるはずです。初めての方も、ぜひ一歩踏み出して金属加工の世界に触れてみてください。
株式会社フラスコでは、昭和48年の創業依頼、一般産業用機械部品の設計・製作・組立をはじめ、チタンやタングステン、ジルコニウムなどの金属加工を行なってきました。
時代にニーズに合わせ、最新鋭の設備と創業から約40年間培った、難削加工を可能とする職人の加工技術で様々な製品を生み出しています。
他社には負けない、業界トップクラスの技術があります。
お問い合わせは無料なので気軽にご連絡ください。